2023-01-01から1年間の記事一覧
まずは今年読んで啓蒙させられたものをいくつか。Black box/伊藤詩織著(文春文庫) 凄まじい戦いの記録。というか、密室の強姦って、ここまで立証が難しいことなのか……。日本語からの哲学/平尾昌宏著(晶文社) 僕はふだん「である体」で書いてるけど、無…
スポンティニアス/ブライアン・ダッフィールド監督 高校三年生の生徒が、何の前触れもなく爆発してしまう(要するに死ぬ)。もちろん大事件になるが、その後も爆発してしまう生徒が続出していく。その理由が分からないし、もしかしたら伝染病かもしれない。…
番外編※惜しくも次点、なんだけど面白かったものを。共謀家族/サム・クアー監督 ほんとは被害者なんだけど、人を殺すと考えなきゃ。というトリック。すばらしき世界/西川美和監督 さすがのすばらしき世界は、僕らにとってはどうなんだろう?少年の君/デレ…
プリズナーズ/ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督 途中途中でもかなり感心し、面白く観ておきながら、最終最後の場面で、ふと、なんだか見覚えがあると感じた。実際のところ知っている展開のあるところがあって、以前予告編でも見たことがあるんだろう、と思っていた…
今年観たベストテン こうしてみると、なかなか傑作が多かった。皆面白い作品ばっかりで良かったです。 リコリス・ピザ/ポール・トーマス・アンダーソン監督 恋愛の駆け引きは面白い。それが年下の男の子との間のことであっても。サーフィルムにのって/松本…
セールス・ガールの考現学/ジャンチブドルジ・センゲドルジ監督 女子大生の主人公は、そんなに仲良しでもない同じ大学の友人がケガをしたために、代理でポルノ・ショップでアルバイトをさせられることになる。客はまばらだが着実にモノは売れるようで、バイ…
近畿地方のある場所について/背筋著(KADOKAWA) フィクションをあたかもドキュメンタリのような感じで記述する手法でつづられたホラー作品。モキュメンタリというらしい。面白いという紹介があって手に取ったが、確かに読んでいて妙な感慨があって、そのま…
ある画家の数奇な運命/フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク監督 この映画は、実在の画家であるゲルハルト・リヒターの半生を描いた伝記ものである。ただし、この画家は存命であるため、登場人物や背景などはずいぶんと創作で色付けされているらし…
ビニール・ジャンキーズ/フレット・ミラノ著(河出書房新社) ずいぶん前に村上春樹のエッセイで紹介されていて、買っておいて途中で置いていたのだと思う。ふとまた手に取って読みだしたら面白くなって、改めて読んでしまった。副題が「レコード・コレクタ…
ナポレオン/リドリー・スコット監督 ナポレオンのことを知らない人はほとんどいないと思うが、改めてこのような映画でナポレオンを見ると、もちろん映画的な解釈や事実の改竄はあると思うものの、それなりに意外な姿なのだった。 フランス革命で貴族たちが…
渋谷さんが病気療養してしまって番組はどうなってしまうのだろうかと心配していたが、療養は一応長期になるということなのか、代打として伊藤政則さんが番組を仕切るようになっている。最初は思いっきり、なんというか、リクエストなんかも、ずいぶん昔だっ…
みなさん、さようなら/中村義洋監督 ある事件をきっかけに、これまで育ってきた団地内だけで生きていく決心をして実行していく少年(のちに大人になるが)の物語。性遍歴もあるので一種の「ヰタセクスアリス」といえる。外に出ないので、限られた女性との付…
「支配される教室」という番組を見た。内海崎貴子先生という方が、体験型の特別授業を行う様子が映されている。生徒たちにじゃんけんをさせて、負けた方にリボンをつけさせる。生徒役の人たちは、小学生になったつもりになってもらって、先生の授業を受けて…
死刑にいたる病/白石和彌監督 24人もの若者を拷問にかけた後に殺したとされる犯人から、手紙が来る。この手紙を受け取った青年は、もともと犯人が捕まる前にやっていた、パン及びカフェ店の常連だった過去がある。それで刑務所に面会に行くことになり、徐々…
ちょっと前の会議で、構成のメンバーの選出について、やはり女性メンバーを複数人入れようということになった。ご時世ということもあるし、その前にそんなことは当たり前ではある。しかしそもそもその協議会の会員に、女性メンバーが少ないのである。委員や…
マルリナの明日/モーリー・スルヤ監督 インドネシア映画。美しいがやつれている未亡人宅にヤクザな男たちが押し入り、家畜を奪い夜には順に強姦すると言う。女は料理に毒を混ぜ、大半の男たちを殺すが、首謀者からは強姦されてしまう。しかしその最中に、相…
お好み焼きがご飯のおかずになる、という話でもそれなりに違和感があるのだが、シチューをご飯にかけて食べるというのも、なんとなく嫌かもしれない。ところが新聞を読んでいると、日本人の約3割は、シチューをご飯にかけて食べているそうだ。3割だから多数…
共謀家族/サム・クアー監督 もとはインドでヒットした作品のリメイクらしい。監督はマレーシア出身者で、舞台はタイで、出演者の多くは中国語である。観ていて思ったのだが、警察の不正が絡んだ演出になっているので、中国本土が舞台では洒落にならないとい…
僕は九州は長崎県に住んでいるので、日頃の会話はふつうに方言が多いと思われる。口語では文章とは違う単語を、自然に使い分けているはずだ。しかしながら時々文章を書いていて、ワープロソフトがうまく反応しないというか、標準語として疑いなく使っていて…
すばらしき世界/西川美和監督 おそらく日本で最高の監督である西川作品なので、心してみることになったのであるが、やはり素晴らしいものは素晴らしいわけで、もっと正座してみるとか、そういうことをすべきだったかな、とさえ思えた。いろいろ仕掛けがあっ…
福岡市では、自虐ネタでたいした観光地が無いことを取り上げることが多いのだという。観光で観るべきところは特に思い当たらないし、他県などから来た客人をどこに連れていくのか困るということなのだろう。中国の団体観光客などは、行くところが無いから大…
突然ノックの音が/エトガル・ケレット著(新潮社クレストブック) ずいぶん前に買ってはいて、半分以上は読んではいた。読み終えていなかっただけで、何故かなんとなくまた手に取って読んだという訳。著者はイスラエル人だが、特にガザ侵攻のニュースの所為…
母性本能という言葉があるが、そうしてそのことは、多くの人は自明のこととして疑われていない。しかしながら実に当然のことなのかもしれないが、子供のことをそんなに好きではない女性というのは、特に少ない訳でもないらしい。男の中には、そんなことを疑…
フロリダ・プロジェクト真夏の魔法/ショーン・ベイカー監督 フロリダのディズニーランドのすぐそばの集落に、安モーテルがある。住人は近所で何らかの仕事をしているのではあろうが、日雇い的な仕事の人も住んでいる様子だ。はっきり言って低所得層のたまり…
アマゾン・プライムで配信の映画を観ているのだが、その中で日本映画NETというのがまたあって、これは月額500円くらいだったと思うが、しかしお試し期間というものがあって、半月だか二週間(だいたい同じだ)だか、無料で視聴できるという。ただし、その後…
声もなく/ホン・ウィジョン監督 何か事情があるようで、足の不自由なおじさんと一緒に、やくざが拷問して殺した人間の処理を請け負った仕事をしている傍ら、卵を売り歩いている。耳は聞こえるが、発語が無い。だんだんと明かされる会話から類推すると、おじ…
「桃太郎」というお話は、少なくとも400年の歴史があるとされ、おそらく岡山あたりのものだろうということは分かっているが、はっきりと岡山のどことまでは特定が難しいものらしい。似たようなものが、あちこちにあるのだろう。 桃から生まれた、とも言われ…
君はひとりじゃない/マウゴシュカ・シュモフスカ監督 ポーランド映画らしい。ベルリン映画祭で銀熊賞(監督賞)を取ったという。もっともそんな情報は観終わってから知った訳だが……。 しばらくは何の話なのかはっきりしない映像エピソードが続いて、だんだ…
泊っていたホテルとは逆の北口の方に抜けてしばらく歩くと、なるほど昨夜は気づかなかったが、城が見えてきた。廻りの道路なども整備されている様子で、観光名所になっているのかもしれない。それでも実際には開館はされていない時間で、散歩している人が時…
サーフィルムにのって/松本壮史監督 舞台は、映画部というのがある高校のようだ。そこではいわゆる恋愛ドラマを中心に撮られているという現実があって、実際に高校生なんだからそれは当たり前だとも思うが、部員にもいろんな奴がいるのも当たり前で、時代劇…