2024-12-01から1ヶ月間の記事一覧
熊は、いない/ジャファル・パナヒ監督 イラン政府の圧力があり、国内で自由に撮影ができない監督は、リモートで映画製作の指示を出している。そういう場面はドキュメンタリであるようで、実際の話だが、しかしこれは劇作にもなっていて、その状態で監督は、…
いわゆる小説でないというざっくばらんなくくりで。僕はなぜ一生外国語を学ぶのか/ロバート・ファウザー著(CUON) 体験的な勉強本なのだが、これが身に染みるものがある。日々頑張るというのは、尊いことなのである。ケンブリッジの卵/下村裕著(慶応義塾…
アルキアデス・エストラーダの三度目の埋葬/トミー・リー・ジョーンズ監督 メキシコとの国境付近では、カウボーイたちが牛を飼っている小さな町がある。そこでメキシコからの移民の男が遺体となって発見される。それがアルキアデスだ。親友だった老人カウボ…
小説から始めるけど、いつも断っている通り、あんまりというか、かなりタイムリーではない。小説は特に、読みだして止まらないようなら読むし、かなり放ってしまうものが多い。拾い読みには向かないし(読み返すのでなければ)、その時の気分がかなり影響し…
アラビアンナイト 三千年の願い/ジョージ・ミラー監督 考古学や神話の研究をしている女性が、イスタンブールで古いガラスの小瓶を買う。ホテルの部屋に入ってその瓶をこすると、中から魔人が出てきて、三つの願いをかなえてやるという。まさに神話の世界の…
邦画を分ける必要はないのかもしれないけど、やっぱり別物感があるのは確かだ。僕は日本人なので、邦画の細部は感覚的にわかる部分が深くなる。そういうのがいいのかもしれないし、逆に合わないものもあるのだが……。愛なのに/城定秀夫監督 一種のポルノには…
ドッグマン/リュック・ベッソン監督 久々に観るリュック・ベッソンの本人が監督した作品。それだけに、何かセンセーショナルな感じがする。 負傷している女装の男性の車が止められる。荷台にはたくさんの犬が乗っている。逮捕後に彼の語るお話が、映像とと…
娯楽アクションは、基本好きなのです。気楽に観ているけど、案外考えさせられもするんだよね。 炎のデス・ポリス/ジョー・カーナハン監督 邦題はダサいが(原題はcopshop=警察署)、侮ってはならない。変な映画だけど、素晴らしいです。SISUシス不死身の男…
父は憶えている/タクアン・アリム・クバト監督 舞台はキルギスらしい。23年前にロシヤに出稼ぎに行ったまま行方が分からなくなっていた父親は、言葉も記憶も失った状態で帰ってきた。息子も家族も大いに戸惑うものの、なんとか記憶が戻らないものか、見守り…
いい作品を紹介する、ということから残念ながらもれたけれど、なんとなく引っかかるものがあるので、番外として紹介します。声優夫婦の甘くない生活/エフゲニー・ルーマン監督 旧ソ連から移住したユダヤ人、というのも多いらしい。なかなか大変である。ノベ…
ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ/アレクサンダー・ペイン監督 英国の名門男子校があって、そういう学校は全寮制が当たり前のようである。そこで、いわゆるクリスマス休暇であるが、事情があって帰省できない生徒が複数人居る。その世話役に癖の…
2024年に僕が観たという限定の恒例振り返り。ペルシャン・レッスン 戦場の教室/ヴァデム・パールマン監督 この映画の緊張感は、なかなか珍しいのではないか。ナチスものでこのような設定が埋もれていたことにも驚かされた。名作ではなかろうか。以下の二作…
食べることと言えば、ラーメン談義になることはよくある。しかしこれは、分類して語らないことには、なかなかに難しい。一緒くたにできない問題がたくさんあるように思う。そんなに難しく考える必要などないのは分かっているのだが、そもそも単純な問題では…
栗の森のものがたり/グレゴル・ボジッチ監督 スロベニア映画なのだそうだ。いわゆる西側諸国の映画作りの文法とは違うつくりである。神話なのか、現実なのか。その現実も、果たして本当なのか、それすら明確ではない。それでも現実的な厳しさは伝わってくる…
僕はあまのじゃくだからかもしれないが、忠臣蔵が今一つ好きではない。忠臣蔵は、それこそ子供のころから数多く見ているドラマであるが、その子供ごころにも、どうにも納得のできないところが多かった。かたき討ちをする物語はたくさんあるけれど、特に忠臣…
アフター・ヤン/コゴナダ監督 設定は近未来らしい。人型ロボットの高性能なものが、人々の家族として暮らしている時代という事らしい。そういう訳で養女の関係もあって東洋系の人型ロボットのいる家族なのだが、突然このロボットの男の子が動かなくなってし…
一時期コメ不足が騒がれていて、さすがに田舎は関係ないだろうと思っていたのだが、どうも都会に住む子供や知り合いにお米を送る人々が一定数いるということも相まって、スーパーの棚から米袋の数が減っていった。時には売るのに個数制限があるなどという騒…
ブルーバック あの海を見ていた/ロバート・コノリー監督 ブルーバックとは、この映画でたびたび出てくる大きな魚の愛称のようなもの。ベラの仲間らしいが、1.5メートルにもなる巨大魚だ。この映画自体は、自然を楽しむという点ではそこまで悪い映画では無い…
コンペティション/ガストン・ドゥプラット&マリアノ・コーン監督 スペイン映画。スペイン出身の名優たちが(英語圏でも著名な人たちが)、自国にかえって作られたもの。ある富豪が思い付きで大金を出して名作映画を作ろうと思い立つ。偉大な作品を偉大な監…
政策的に近年時給がどんどん上がっている。賃金が上がることは特に悪いことなのではなさそうだが、日本の場合は政治的な背景があって、賃金上昇の流れを受けて、自然に上がっているよりもまして、政治的に上がっているということが問題ということもできる。…
年末だか新年だかになると、今年の一文字ってなことが話題になったりする。わざわざ一文字にする必要もないという気もしないではないし、これらの象徴的な文字を見て、共感できることが少ないのも事実だ。いったい誰がどういう心情でそんな文字を選択してい…
ハント/イ・ジョンジェ監督 韓国の、これはいつの時代なんだろう? まあ、今も続いているとはいえ、ちょっと前(数十年は過ぎているが)のいろいろある南北問題が中心のサスペンス・アクション映画である。筋は複雑で、なにがなんだかわからない展開に戸惑…
先日某会で客人を迎えていて、懇親会済んで二次会でのことで、これからちゃんぽんを食べたいと言われた。長崎の銅座などで飲んでいるのとはわけが違って、こういうのは少し困る。それに時代があって、僕の若い頃にはこの飲み屋街にも遅くまであいている町中…
PIG/ピッグ/マイケル・サルノスキ監督 ニコラス・ケイジ主演。あとは地味。おそらく高級レストラン向けにトリュフを獲っている男がいる。相棒の豚を飼っている以外は、人里離れた山の中でほとんど仙人のような暮らしをしている。ところが不良集団の襲撃…
知られていることと思うが、日本のサルが最北限に住む集団であるらしい。サルは主に南に住む生き物で、日本のように寒いところでは苦労するらしい。特に日本は結構雪も降る。寒い上に、暮らしにくいはずなのだ。何しろサルというのは主に木の上で暮らしてい…
ベーカー:男の逆襲/ジョナサン・ソボル監督 カナダ映画。邦題のベーカーは名前ではなくパン屋さんのこと(なんで邦題がパン屋じゃダメなんだろう?)。麻薬取引の現場に居合わせて、麻薬を持ち逃げした男は、パン屋をやっている父のところへ久しぶりにやっ…
流行語大賞に「ふてほど」というのが選ばれて、かなり批判の声を聞いたわけだが、確かにそれもそのはずというか、僕はこの言葉を聞いたことが一度としてなかったし、活字としても一度として読んだことが無かった。別に特別な隠居生活をしているわけでもない…
犯罪都市THE ROUNDUP/イ・サンヨン監督 人気シリーズ第二弾。ベトナムへ逃亡した容疑者を引き取りに二人の刑事が行くことになるが、現地のベトナムで奇妙な組織的な犯罪を察知し、独自捜査をするが、いわゆる抗争に巻き込まれ、事実上韓国に追い…
水深0メートルから/山下敦弘監督 元は演劇の映画化。脚本家が高校生の時の脚本が、もとになっているという。なんで舞台が徳島なのかな、と思ったが、この演劇が徳島の演劇部で最初上演されたものなんだそうだ。 体育の補習のために、対象となる二人が、夏休…
日本短編漫画傑作選6/吉田戦車・青山剛昌・岡崎京子・すぎむらしんいち・よしもとよしもと・松本大洋・藤田和日郎・江口寿史・とり・みき・あだち充・新造圭伍著(小学館) そうそうたる執筆陣の傑作選。江口寿史が選者としての解説も書いている。実際のと…