かわせみ側溝から

志は低空飛行 

2016-04-01から1ヶ月間の記事一覧

巣立ちに失敗したような身だけど

親の住んでいたところに建て替えて住んでいるので、子供の頃からずっと同じ環境にいるようなことになっている。しかしながら子供の頃とは周辺は一変しているし、徒歩や自転車生活と、今のような車中心というのとでもまったく感覚は違う。 ご近所は増えたが、…

行進文化とはなんだろうか   パレードへようこそ

パレードへようこそ/マシュー・ウォーチャス監督 英国サッチャー政権下、ウェールズにある炭鉱が廃坑の危機にあった。労働組合は長期化するストで疲弊している。そういう中にあって、同性愛のグループがその活動の閉鎖性を打破するというか、ちょっとした思…

制服は没個性か

外国人の多くが日本に来て思うことの一つに、日本の制服姿の多さというのがあるようだ。小学生を除くと幼稚園や中学、高校、専門学校などの学生なんかも制服のあるところが多いし、会社の受付をはじめ、さまざまなサービス業を中心とする労働者が制服を着て…

将士の生活とは   将棋の渡辺くん

将棋の渡辺くん/伊奈めぐみ著(講談社) まだ一巻のみ(おそらく続巻があるだろう)だが紹介。渡辺明将士のおくさんが、夫である将士の日常を描いた作品。たぶん実話をもとにしているはずだが、これがのほほんと面白いというか、なかなか凄まじい変人ぶりで…

自国語しかできない二つの国のこと

これからの世の中英語が話せない人間は使い物にならない、という話はさんざん聞かされてきた。そんな話既に40年くらい聞いてきたかもしれない。以前の僕なら、まあ、そうかもな、くらいの共感というか、知らずに同意してしまいそうな気分というのはあったか…

逃げられるのに逃げられないのは…   トム・アット・ザ・ファーム

トム・アット・ザ・ファーム/グザヴィエ・ドラン監督 最初の頃はよく分からず見ていたのだが、なんだか不快な展開になって来てしばらくして、ふと、ああそうか、ゲイだったのか、と気づいた。それでもそんなに分かりの良い作品ではないが、最初から知ってい…

同じものを毎日でいいか

食べ物が不味いということで有名な国と言ったら英国であるが、不味いといわれてもそんなに気にしてないような気もする。恐らく宗教的な理由もあってか、食事は栄養を摂ってナンボのもの、というような考え方があるんではないか。それは英国人に限らず、どう…

老後はホラー世界か  下流老人

下流老人/藤田孝典著(朝日新書) 副題は「一億総老後崩壊の衝撃」。高齢者の多く(9割だそうだ)は今後貧困が進み、いわゆる下流化すると警鐘を鳴らす書。若者や子供の貧困問題なども少し出てくるが、要するに自由経済界にあって格差というのは当然出てくる…

竹を食べる者

パンダの名前の由来は、ネパール語のネガリャポンヤ(竹を食べる者)がなまったものとされる。もともとレッサーパンダの方が先に知られていて、これをパンダと呼んでいたようだが、後にジャイアント・パンダが発見される。すると小さい方を小さい方という意味…

じわじわと迫力のある野球物語   KANO‐カノ‐1931海の向こうの甲子園

KANO‐カノ‐1931海の向こうの甲子園/マー・ジーシアン監督 戦時下日本の占領下にあった台湾の旧制中学(嘉義農林学校というらしい)の野球部を舞台にしたもの。純粋な現地の少年を指導するのは、何やら訳がありそうな影のある、しかしどうも凄腕らしい日本人…

気の毒はウサギ?マングース?

アマミノクロウサギというウサギがいる。名前の通り奄美諸島などにいるらしい。外来のウサギが入らなかったために独自に生き残れたのかもしれない。 面白いのは子育てで、穴を掘って巣にしているが、授乳が終わると巣穴の入り口に土をかぶせて塞いでしまう。…

一芸で飯を食うのは大変である   さよならドビュッシー

さよならドビュッシー/中山七里著(宝島社) 音楽専門科のある高校に、ピアノの特待生として進学の決まっている遥。一緒にレッスンを受けている従姉妹のルシアは、スマトラ沖地震で両親を失い同居している。祖父の香月玄太郎はある程度の資産家で、車いすの介…

宇宙からのラブレターはどこにある?

宇宙人はいるのか? という問いに対して答えると、確率上は必ずいる筈である。また宇宙の歴史から考えても、ほぼ間違いなくいるだろう。また僕ら人間の存在を考えても、実際に実例があるということもいえるので、他に居てもおかしくない。もっとも宇宙広しと…

耐えて頑張るより無い

連日の地震。本当に恐ろしい。未明の地震は体感の揺れが20分くらい続いたのではなかったか。こんな経験は本当に初めてのことだ。揺れとしては小さなものだが、何度も繰り返して起こる余震は、まったく精神的なダメージとしてボディブローのように効いてくる…

カタカタ音が不快だった

数人の携帯の警報音が鳴りだして、ちょっと?という沈黙が数秒、そして揺れが始まった。恐らく30秒くらいは続いた。震度3か4という感じはした。しかしその時間はとても長く不快なものだった。 簡単に片づけをして、それぞれ帰ろうということになった。外に…

理想郷というのは先に存在しなければ…

CCRCという取り組みのテレビのレポートを見る。英語の単語の頭文字をとった略語だが、日本語だと高齢者地域共同体というらしい。仕事をリタイア後の高齢の人に移り住んでもらい、そのまま介護が必要になっても済み続けてもらうような共同体のような住宅とそ…

実に欲張りに楽しめる映画   暗い日曜日

暗い日曜日/ロルフ・シューベル監督 戦前のブタペストにあるサボーというレストランでピアニストの募集をしていた。そこにやってきた青年は、見事な演奏で仕事を得る。レストランのオーナーの恋人で看板給仕イロナは、その美貌で多くの男たちを魅了している…

ファンの聖地は

先日広島に出張に行った折、同行の士のある先輩が、「そういえば広島といえば吉田拓郎の出身地だよね」と言っていた。歌は歌えないけど拓郎世代なんだそうだ。そうか、拓郎は確かに広島じゃけんね~、とは思ったが、僕らの世代なら奥田民生かな、と思った。…

みんな無理をしているが、素直に料理は楽しもう   バベットの晩餐会

バベットの晩餐会/ガブリエル・アクセル監督 牧師の娘である美しい姉妹が、その美貌から有力な男たちから求愛されながら(おそらくその宗教のために)それを断り、デンマークの小さな漁村の宗教を守っている。そういう場所にフランスから亡命してきたバベッ…

皆早く家に帰ろう

少子化問題について、解決策はどうしたらいいか議論している番組があった。ざっくり言って、日本の政策としての対策は、比較する例えばフランスなどと比べて不十分というもの。当然という感じ。僕も専門家ではないが、そんなことは30年くらい前から知ってい…

基本的に文学は助平である   BUNGO~ささやかな欲望~【みつめられる淑女たち編】

BUNGO~ささやかな欲望~【みつめられる淑女たち編】 「注文の多い料理店」/富永昌敬監督。宮沢賢治の原作のこの作品は、子供の教科書に載っているような定番の話だから、恐らく誰でも知っている話だろう。このドラマでは不倫カップルが、別れをほのめかし…

オリンピックの犠牲者とは

バドミントン選手の賭博問題は、本人が所属する会社の調査で賭博を認めたことから、基本的には賭博罪になるということで、オリンピック出場を辞退することになったわけだ。犯罪者はオリンピック出場に不適切という判断だろう。それは犯罪に対する刑法以外の…

荷物の靴が苦痛

主催者側の配慮なのかどうか分からないが、全国的な団体の集まりや研修会などは、あんがい週末が多いように思う。せっかく飛行機や新幹線に乗ってやってきたので、そのまま帰るのはなんとなくもったいない。忙しくてとんぼ返りするようなカッコいい人でもな…

追っている人間も逃げている   カチアートを追跡して

カチアートを追跡して/ティム・オブライエン著(新潮文庫) 有名なベトナム戦争を題材にしたという小説。戦場からパリを目指して逃げた兵隊を追って、同じくパリまで移動する兵隊たちの物語である。時間軸は行ったり来たりして落ち着かないし、会話も終始ふ…

懐かしくてもアルデンテがいい

別に気取って言ってるわけではないが、スパゲティはやはりアルデンテが美味しいと思う。でもそんなことを知ったのは少年から青年に代わるくらいの頃のことだったんじゃなかろうか。 子供の頃には母も作ってくれてはいたが、デパートとか町の食堂のような洋食…

BUNGO~ささやかな欲望~【告白する紳士たち編】

BUNGO~ささやかな欲望~【告白する紳士たち編】 「鮨」関根光才監督、「握った手」山下敦弘監督、「幸福の彼方」谷口正晃監督、の三篇。オムニバス映画。 「鮨」では、寿司屋の常連の先生と呼ばれている男が、実は子供の頃には何も食べられず、母が握ってく…

赤ちゃんが乗っている車

「赤ちゃんが乗っています」ステッカーというのを見かける。たいてい黄色に黒抜きが多いようだが、後ろの車に注意喚起しているところを見ると、最初は追突注意の類かな、と思った。子供が乗っている車のドライバーは、車の外の事情以外にも気を配る必要があ…

彼らの恋は成就したのだろうか  エスパー魔美

エスパー魔美/藤子・F・不二雄著(小学館コロコロ文庫) 少年漫画だし作者の藤子不二雄の芸風から考えると大変に意外なことだが、女の子の裸ばかりが描かれている漫画である。そのためなのかは知らないが、それなりに根強い人気があるのではなかろうか。も…

キジも鳴かずば

散歩中に、ごくたまにだが、寄ってくる猫がいる。何もやるものが無いから仕方がないが、ちょっとドキッとするかもしれない。猫の方も、何かドキッとしたが、いちおう寄ってみて、様子を見るという心づもりでもあるんだろうか。犬を連れた散歩ではもちろんあ…

ヒーローは大人にこそ必要だ   イン・ザ・ヒーロー

イン・ザ・ヒーロー/武正晴監督 子供の頃から戦隊ヒーローもののテレビ番組に馴染んだ世代のはしりなので、このような背景には大人になって自覚的にはなっていたように思う。さらにブルース・リーなどのアクション物への激しい憧れがあったからこそ、映画を…