かわせみ側溝から

志は低空飛行 

宇宙からのラブレターはどこにある?



 宇宙人はいるのか? という問いに対して答えると、確率上は必ずいる筈である。また宇宙の歴史から考えても、ほぼ間違いなくいるだろう。また僕ら人間の存在を考えても、実際に実例があるということもいえるので、他に居てもおかしくない。もっとも宇宙広しといえども、それなりに奇跡的な偶然が重なって、ほんの一時の時間、地球上に人間のような存在がいるだけのことかもしれないのだが…。
 まあ、それはいいのだが、肝心なのはその宇宙人と地球人はコンタクトできるのか、という問題がある。先に書いてしまったが、地球が安定して人間の住めるような環境でいられる時間は、人類にとってはそれなりに余裕があっても、宇宙の時間としてはほんの一瞬のようなものだ。そういう時間帯にたまたまであるとか、意図的に地球人と出会うような宇宙人が出てくる確率は非常に低かろうと考えられる。物理的に宇宙は広すぎて、光でも何万年も時間をかけて移動するような範囲でなければ、同胞には巡り会えまい。さらに物質として質量のある有機体が、光のような速度で移動することは、今の分かっている物理的な問題としては不可能だ。地球人に会いたいという酔狂な宇宙人があらわれて移動を始めても、恐らく地球に着くころには、人間は滅んでいることだろう。
 しかしながら、人間という存在がまだなかった地球に、すでに宇宙人が来ていた可能性はそれなりにあるんだそうだ。有機体としての生命はまだ育っていなかっただろうが、将来は育つだろうとは予想できるくらいの知能の宇宙人だった可能性もある。来たには来たかもしれないが、地殻の変動の激しい地球に、来たという痕跡を残すのは至難の業だ。しかし、やはり将来の人間のような存在に対して、何か痕跡を残したはずだと考えている学者はそれなりに居る。石のようなものに文字を書いても、地球人は見つけることは出来ないだろう。ならばどのような方法でその痕跡を残したのだろう。
 結構有力だと言われているのは、他ならぬ生命のDNAに何らかの方法で痕跡を書き込んでいるのではないかというのだ。もちろんDNAだって変わっていくのだから荒唐無稽な話なんであるが、他の何かに書き込んだとしても、恐らくのちの世代の知的有機体は、その痕跡を見つけられない。見つけるとしたらやはりDNAが最も有力な記録媒体なのではないかというのだ。
 今のところ人類は、このDNAから宇宙人の痕跡を発見できていない。それが分かるような知的レベルに無いだけのことかもしれない。
 もっともそれが読めるようになったとして、果たしてそれが地球人にとって有益な情報なのだろうか。単に寄ったことがあるよ、程度のことでは無かろうが、例えば宇宙のどこにいるよ、というメッセージだったとしても、会いに行くには時間がかかりすぎるだろう。結局読めても、恋文は片思いのままであろう。