かわせみ側溝から

志は低空飛行 

2015-01-01から1ヶ月間の記事一覧

命は平等でないけれど…   医師の一分

医師の一分/里見清一著(新潮新書) 最近はネットで現役の医者の愚痴というのは時々目にするようになった。特に臨床の若い医者というのは激務のようで、職場環境も悪いというか、ひどい患者もそれなりに多くて辟易させられているのだろう。どこも一緒だとは…

変な帽子をかぶった謎の女を探せ   幻の女

幻の女/ウイリアム・アイリッシュ著(ハヤカワ文庫) 古典的ミステリの名作。バーのカウンターで知り合った変な帽子をかぶった女と、一晩ショーを見て食事をして家に帰ると妻が殺されていた。それも自分の今日締めていたネクタイで。当然そのまま疑われ逮捕…

実は不真面目「イスラム国」

「イスラム国とは何か」という米国のドキュメンタリーを見た。始まりをどこからにするかというのは第一の問題だが、とりあえずイラクからの米軍撤退からお話は始まる。オバマ大統領は撤退し勝利宣言し、当時のイラクの首相マリキとともに記者会見をした。そ…

アトムの子として…   鉄腕アトム・地上最大のロボット

鉄腕アトム・地上最大のロボット/手塚治虫著(講談社) プルートゥを読んだので参考のために読んでみた。表題作のほか4編収録されている。実をいうと鉄腕アトムはちゃんと読んだことが無いような気がする。手塚作品はもちろん好きで様々な作品に親しんでい…

藍より出でて藍より青し   プルートゥ

プルートゥ(全8巻)/浦沢直樹著(小学館) 原作が手塚治虫の「鉄腕アトム・地上最大のロボット」のリメイク作品ということらしい。念のために原作の方も読んでみたが、もとになっているということはなんとなくわかるが、やはり独立した作品と考えた方が良…

踏み出せその一歩を!たぶん、それが生きている証だ   LIFE!

LIFE!/ベン・ステイラー監督 雑誌の写真の管理のような地味な仕事をしているサラリーマンの男が、ささやかな恋心を抱く女性との恋愛劇が軸になる。さらに紛失したかもしれないネガを探して、辺境の地を飛び回るうちに男らしく成長するというサクセスストー…

グローバルに嫉妬している人に   なぜローカル経済から日本は甦るのか

なぜローカル経済から日本は甦るのか/冨山和彦著(PHP新書) 副題は「GとLの経済成長戦略」。Gはグローバル、Lはローカルのこと。いろんな企業がある中、一部のG企業にも大いに頑張ってもらう政策整備はもちろん必要だけれど、日本の多くは当然のようにL企…

評価をさせたい人に答えたくない訳

アマゾンでの買い物が多いので、頻繁にマーケットプレイスでの評価をせよとのメールを貰う。要するに買い物をすると言っても中古ばかり買っている貧乏人に過ぎないという証明でもあるわけだが、問題はそうではなく、これの返答をしたことが無い(と思う)。…

まだノーベル賞がらみの質問は見当たらないけれど…(と書いた途端、でてましたけど)

出版社の主催で村上春樹が質問に答える形式のサイトが立ち上がった。これまでにもあったが、何年ぶりのことだろう。このやり取りはこれまでのように、やはり後に出版されることになるんだろう。 実をいうと、やはり十年くらい前にこういうのがあったので、せ…

ハードな刑事でいてほしい   刑事マディガン

刑事マディガン/ドン・シーゲル監督 ちょっと古くなった感じだが、猛烈に働く刑事像は、後の他国の刑事にもつながるものがあるように感じた。つまりある程度の映画的な刑事の原型がここにあるという感じ。正義なのか悪人なのか、もしくはその両方という感じ…

イスラーム国に加担するな

イスラーム国による邦人人質殺害警告事件が起きたことで、その周辺で様々な意見がみられる。ただどうする? のみの便乗お騒がせもあるけれど、ショッキングな事件に戸惑うことは普通の反応だろう。これで否応なくテロとの戦いに事実上巻き込まれてしまった日…

子育てをしなかった人間の発言

久しぶりにステージ上でスピーチをする機会があった。これがたぶん最後のPTA(育友会)の役割みたいなものかな、という感慨はあったが、だからと言って進んでやりたいわけではない。いちおう原稿を書くように言われて提出し、その写しをコピーして手元にも持…

まったく色あせることのない不屈の最終西部劇   許されざる者

許されざる者/クイント・イーストウッド監督 20年ぶりくらいに観た。イーストウッドは嫌いではなかったが、どちらかというと普通の娯楽的に好きだったに過ぎない。しかしこの映画を観てからは本当に変わった。自分がなんと薄っぺらい観方しかしてこなかった…

なんという愛憎の渦だろうか   同じ月を見ている

同じ月を見ている(全7巻)/土田世紀著(小学館) お話はいわゆる三角関係の恋愛ものと言えなくもないのだが、厳密に言ってと言うか、普通に考えても、この関係は普通の三角関係から逸脱しすぎている。漫画だからという枠の問題ではなく、超絶しすぎている…

楽しくて為になる無茶な面白さ   とりあえず地球が滅びる前に

とりあえず地球が滅びる前に(全4巻)/ねむようこ著(小学館) 弱小高校女子バスケットボールチームが県大会で優勝しなければ地球が滅亡するという設定の世紀末漫画。突然神といわれるイケメンの男からそう告げられ、かなり戸惑いながらも女子高生という時…

人を好きだと思う残酷さ   シェルブールの雨傘

シェルブールの雨傘/ジャック・ドゥミ監督 フランスのミュージカル作品。名作の呼び声高く、未見だったので観たわけだ。名作の意味はよく分かったのだが、個人的な感想から言うと、かなり腹立たしい思いがした。しかしそれは僕の個人的な体験がそうさせるだ…

クレイジー卵かけご飯

ずいぶん前の話だが、国民宿舎のような宿に泊まって朝食をとりに行ったときのことだ。朝食会場は、テーブルに名札がつけられていて集団で食べるような設定だった。僕らも席について普通にご飯をよそうってもらって、そうして普通に生卵をご飯に落として醤油…

大冒険人間ドラマ   クラウド・アトラス

クラウド・アトラス/ウォシャオスキーきょうだい&トム・ティクバ監督 どんな映画かは、はっきり言って誰かほかの人に聞いて欲しい。観ているときもそうだけど観終わったら、なんかすごいもん観てしまったなあ、という感慨に包まれるに違いない。冒険活劇も…

どちらもやり過ぎには違いないのだろうけど

フランスの一連のテロ事件で素直に大変だな、と思うわけだが、その反応の少し気になるところがある。まずはテロは困ったもんだと思うし、実に馬鹿げていると悲しい気持ちや怒りは当然ある。それに対して人々が何らかの反応を示すことは当然すぎることだ。む…

シュールな日本の人々

ちょっと前のドキュメンタリーで、東京郊外をぐるりと囲うように走っている国道16号線を車で走り、そこにいる人を映像に収めるというのがあった。単にそれだけのことなんだが、都心に近い郊外であるだけで、実に見事に多様な人をとらえることに成功しており…

日本人が馬鹿になった見本を示したいのかもしれない

新聞の読者の投稿欄というのは基本的に読まないようにしている。読者の投稿だからレベルが低いということを言いたいわけではなく、その新聞の質が表れてしまって、購読を続ける気力が失せるということを防ぐためである。なぜならいろんな意見が寄せられてい…

当時は分かりえなかった奇跡的なこと

録画していたはっぴいえんどのドキュメンタリーを観た。 はっぴいえんど自体は小学生か中学生の頃には知っていたが、当然そのころにも知る人ぞ知る伝説のバンドだった。その後再評価ということでレコードも目にするようになったが、知っているけどそういう現…

ちょっとそこまでは、どこの事か

日本人は相手のことを詮索しないのを美徳にしてるという。道行く知り合いなどを目にすると「お出かけですか?」と声を掛けるわけだが「答えはちょっとそこまで」で事が足りる。内容まで聞かなくていいし、聞かれた方も答えなくていいという了解で成り立つ会…

日本を少し知っている中国若者事情   中国のヤバい正体

中国のヤバい正体/孫向文著(大洋図書) サブタイトルには、「中国人漫画家が命がけで書いた」とある。勇気ある告発漫画という捉え方であるが、それは必ずしも間違っていないだろうが、やはり日本の読者に向けた溜飲本の類ではある。そこまで驚愕の内容では…

残酷な人間社会をあぶりだす   君を想って海をゆく

君を想って海をゆく/フィリップ・リオレ監督 移民問題というのは、国によってなじみ方がぜんぜん違うのではないか。特に日本においては、僕の個人的な感覚もあろうが、まったくなじみが薄い。この映画のような状況があるのかというのも、やはりなんとなく遠…

合唱ってあんがい凄いです

録画していたギャレス・マローンのドキュメンタリーを見た。6回のシリーズ。様々な職場でその職場で働く人の中から公募して合唱団を結成し、最終的にそれらの合唱団同士を競わせるもの。 そのような流れとしての興味もあるが、大きな組織のそれぞれの役割の…

すべての子供に(公)教育が必要か?   世界の果ての通学路

世界の果ての通学路/パスカル・プリッソン監督 FB友達のつぶやきで地上波放送を知り観ることが出来た。感謝。 内容は題名が示している通りで、辺境の地で暮らす子供の通学がいかにドラマチックなことなのか、というドキュメンタリー。多少フランス臭さが鼻…

合理的日本の私たち

ラジオを聞いてたら帰国子女だという青年が、「(自分はそういう経験もあって)意見をはっきり言う。自分の意見を伝えることにためらいもないし、他人からもはっきり言われないと分からないこともある。グローバル化した世界にあって、やはり日本人はもっと…

高齢化問題を考える

ロック界の高齢化問題というのは既に定番の話題になっており、ロック専門誌の写真をぱらぱらと眺めてみても、この世界がだいぶん高齢化していることは視覚でもよく分かるようになってきた。もともと洋楽では西洋人は東洋人に比べて年齢による劣化は見た目に…

営みを続けるために生きる

身近な人間が死んで感傷的になってるというのはあるのかもしれないけど、人間の一生なんて自分の身の丈で考えてみても、あんがい短いもんだね、という感じがするんですよね。まだ僕は生きているんだけれど、人生というスパンで考えてみると、いつの間にかど…