かわせみ側溝から

志は低空飛行 

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

没入感のあるシリーズものを観るべきだ

家にこもっている人もいると聞く。それはそれで不健康なことではあるが、今は体の健康より、精神面の安定を図る目的の方が先んじているらしい(そういう考えこそ根本的に無知による間違いだけど)。現代風にはゲームをすべき時かもしれないが、それが性に合…

キャディラックと共にある人生(最後は捨てるが)   真夜中の虹

真夜中の虹/アキ・カウリスマキ監督 自殺した父からオープンカーのキャディラックをもらう。幌の閉め方が分からず、真冬でもオープンカーのままで疾走する。とにかく寒そう。お金は強盗に取られ無一文であるが、ある時車を止めている場所に戻ると、駐車違反…

トランプ大統領と伝説の日本人ギャンブラー

アメリカは大統領予備選をやってるんだなあ、と眺めていて、ふとそういえば数年前トランプ本をいくつか買って、ちょっと読んで放り出していたのを思いだしてパラパラやっていると、柏木昭男という日本人が登場してきた。伝説のギャンブラーといわれる男のこ…

興味のある概念なら頂戴しよう   散歩する侵略者

散歩する侵略者/黒沢清監督 数日いなくなっていた夫が帰ってくると、別人のようになっていた。そうして地球を侵略しに来た、などと妙なことを言う。妻はイライラしながらも、そんな夫を放ってはおけないのだった。同時期、一家惨殺事件の重要参考人の娘であ…

犬・殺されるのについていけるか?

書こうと思っているのはチャウチャウのことだが、同時にコンラート・ローレンツのことも書かねばなるまい。というか彼の著書は持っているのだが、いつも読んでいて挫折する。翻訳のせいにすると気の毒かもしれないが、独特の言い回しがあって僕には読みにく…

陽水の詩は、やっぱり凄かった   井上陽水英訳詞集

井上陽水英訳詞集/ロバート・キャンベル著(講談社) 陽水の詩に魅了される人は数多い。素晴らしい、というのがまずはあるのは当然だが、しかし妙である。時々ふざけすぎているのではないかと感じるし、また、これはいかにも適当すぎるだろう、とも思う。そ…

未来を語ることからしか未来は訪れない

ポスト新型コロナの世界というのは、それなりの流行りである。当たり前か。そうしてやっぱり、みんな未来が知りたいということだ。 すでに変わってしまった社会の変貌を見ると、これになぞらえて考えるというのが基本ではある。ありふれたことだけど、テレワ…

住みたい憧れの地ではないが、夢の国かもしれない   イタリアン・シューズ

イタリアン・シューズ/ヘニング・マンケル著(東京創元社) スウェーデンの寒い冬に、入江の凍った海を割って水浴する。主人公の元医師は、そのような日課を自らに強いている様子だ。その男のもとへ以前付き合っていた女性が凍った海を手押し車を押して、40…

飲んでいるのは水が多い

普段昼間に飲むのは水である。もともとは天然水の2リットルをもらったので飲んでいた。冷蔵庫に冷やしておいたので、コップに注いで飲んでいた。なくなって捨てようかとも思ったが、ちょうどそんなとき、外出から帰った折で、ペットボトルのお茶も持っていた…

今は難しいかもしれないが、ウイルスに感謝しよう   ヒトがいまあるのはウイルスのおかげ!

ヒトがいまあるのはウイルスのおかげ!/武村政春著(さくら舎) ウイルスというと、恐ろしい病気と結びつけて考えるのが普通の反応だと思われるが、ほとんどのウイルスというのは、人間にとって無害なものである。もちろん、人間の方が有害なウイルスについ…

健全なる精神を取り戻す道筋のために   ほんとうの憲法

ほんとうの憲法/篠田英朗著(ちくま新書) 副題「戦後日本憲法学批判」とある。戦後日本の憲法解釈の基本をなした東京大学法学部の学派の影響で、日本国憲法は大きく湾曲して理解されることになったという歴史をひも解いていく。日本国憲法前に国際法を前提…

つまらないから素晴らしい   旅のおわり世界のはじまり

旅のおわり世界のはじまり/黒沢清監督 テレビの海外ロケ・リポートでウズベキスタンに来ている取材陣。幻の巨大魚のようなスクープを撮ろうとしているが、うまくいかない。日本人スタッフにとって、ウズベキスタンの人々は、調子がいいのか、あてにならない…

いいニュースと悪いニュース、どちらにしますか?

外国の映画やミステリ作品なんかではよく見る場面だが、相手に伝えたいことがあるときに「いいニュースと悪いニュースがある。どちらから先に聞きたいか?」と尋ねていたりする。いかにも民主的に相手の選択にゆだねるという手法を使った、シャレた言い回し…

英語をできない理由にするな   努力論

努力論/斎藤兆史著(中公文庫) なんかほんとにこの書名の通りの本。著者は英語の先生で、英語の達人の本なんかで著名。ラジオで一度お声をお聞きしたことがあるけど、やっぱり英語の先生なんで素晴らしい英語の発音もしておられたと記憶してます。話し方は…

自宅の電話に出ると詐欺しかない現実

自宅のWi-Fiがつながらなくて、ルーターのスイッチをつけたり消したりしてずいぶん時間を費やした。いつもなら調子が悪くても、再起動でなんとかなってきたからだ。特定のサイトが工事中というのならわかるが、これだけ復旧しないことは稀だ。 よく見るとモ…

金ぴかの権力とサクセスのための美貌の戦い   マチルダ 禁断の恋

マチルダ 禁断の恋/アレクセイ・ウチーチェリ監督 ロシヤ映画。19世紀の皇帝の継承者である皇太子が、英国皇室関係の婚約者がありながら、バレリーナに恋してしまうという物語。バレリーナは当然出自があまり良くないのだろうと思われる。皇室関係者と結ば…

先に謝っても事実は変わらないはずだが

出会いがしらの交通事故など、ちょっと考えたくらいではどちらが悪いか分からないような場面があったとする。または当然あちらの方が悪いと思われるが、中央線のない見通しの悪いカーブなどでもいい。最初に断っておくと、僕は保険屋ではないし、警察関係者…

エロも隠さぬ民主主義の見本   エール!

エール!/エリック・ラルティゴ監督 仏映画。農場を営む4人家族は、長女以外は聾唖であるようだ。酪農中心にチーズ販売などで生計を立てている様子。家族間では皆手話が使えるので問題は無いが、販売や家計にかかる外部折衝は、(おそらく中学生くらい。初…

雑音の多い録音を聞く

番組を予約録音しているのだが、どういうわけかその時間帯だけ雑音がたくさん入る。アンテナの方向が悪いのだろうと思って調整はしているのだが、調整しているときにはそれなりに受診具合は調子がいいので、録音時間帯に何か電波の不調が現れるのではないか…

ヤクザの世界と、家族をめぐる物語   運び屋

運び屋/クイント・イーストウッド監督 園芸家として事業を起こしていたが、時代の波に乗れず倒産している様子の爺さんだったが、ある時孫娘の仲間の一人から声を掛けられ、中身を知らぬまま麻薬を運んで多くの収入を得た。雰囲気からやばい仕事だとは分かっ…

日本の苗字は何故多い?

日本人の名前のルーツを探る、というたぐいのテレビ番組や、その手の本というのは、それなりに繰り返しこれまでも取り上げられている様子である。日本人の名前というのは、それだけ多種多様で、面白い分野であるといえる。何しろ一国の名前(苗字)としては…

会社の正義は社会の利益か  七つの会議

七つの会議/福沢克維監督 鬼のような部長から叱責される上に無理やりノルマをあげさせられて苦しむ営業二課長の姿で始まる。いじめ体質の会社(今はパワハラというのだったか)なのである。だったが、隣の営業成績の良い営業一課にろくに仕事をしないお荷物…

素直な娘だからこそ陥る危険   沈黙の森

沈黙の森/C.J.ボックス著(講談社文庫) 主人公は猟区管理官という仕事をしている。米国の山の中では、一般の人が猟をするのを監督する役割の山男の仕事があるようだ(日本にもあるのかな。米国は銃社会というだけあって、狩猟(ハンター)の趣味(もしくは…

逃げられない人々を襲ってもいいものか

マスクが足りないというのは確かに実感があって、そもそも今シーズン分は昨年末にまとめて買っておいて(実は一昨年くらい前に発注ミスも重なって在庫が多かった。まあ、腐るものでも無いし、ということで容認していたのが功を奏したわけだ)、かなり余裕が…

意味はないという意味を考えなければ   アナイアレイション-全滅領域‐

アナイアレイション-全滅領域‐/アレックス・ガーランド監督 軍隊の極秘の特殊任務に向かったまま1年にもわたり返ってこなかった夫が、突然帰ってきたが、多くを語らぬまま血を吐き状態が悪くなる。救急搬送中に、軍か何かに捕らえられ、隔離されてしまう。…

絶望の中にも希望はある(という話なのか?)   ギャングース

ギャングース/入江悠監督 原作漫画があるらしい。さらにその漫画の原案には、このような犯罪少年をレポートした社会派的なルポがあるという。知っている部分は無くは無いが、原案は未読。 「タタキ」という言葉で表現されていたが、いわゆる隠語らしく、空…

先送りの解決は問題の肥大化の恐れあり

なんもかんも中止に延期になって自分の時間が増えている。考えてみると、これだけ予定がなく自分の時間が持てるのは、小学生以来ではないかと思われる。いや、厳密に言って小学生の4年から週三回のサッカークラブにも入っていたので、小3以来かもしれない。…

どこまでも悪ふざけ歴史改竄物語   ワンスアポンアタイム・イン・ハリウッド

ワンスアポンアタイム・イン・ハリウッド/クエンティン・タランティーノ監督 1960年代後半のハリウッドの様子を描いている。テレビで人気を博していたアクション・スター(リック)は、今は落ち目になっている。付き人で彼のスタント・マンをしてくれるクリ…

年齢を間違えて答える

杏月ちゃんと散歩していると、よく齢を聞かれる。私でなくもちろん杏月ちゃんである。僕はだいたい考え込んでしまう。正直毎回よく分からなくなるからだ。それで、11、とかもうすぐ12とか答えることが多いように思う。そういえば知らない人がいるかもしれな…

もういじめ映画は観たくない   デトロイト

デトロイト/キャサリン・ビグロー監督 多くの黒人住民が警察の捜査に不満を爆発させ暴動が勃発する。まちは暴動の民衆と警察や軍が入り混じって、大変な喧噪となる。すでに死傷者が多数出ている様子で、ピリピリした空気が町中に蔓延している。そういう中で…