かわせみ側溝から

志は低空飛行 

強くなれよ、スーパーマン   スーパーマン ☆☆☆

スーパーマン/ジェームズ・ガン監督 ☆☆☆

 

 

 

 スーパーマンって、何度目の映画化なんだろう(※ 実写映画では8本目にあたるそうです。他にドラマやアニメなどもあるそうだけど、とにかく歴史が古いですからね。僕の世代だと、なんと言ってもクリストファー・リーブさんなんですが、彼は落馬して半身不随になってしまい、その後不屈の闘志で指を動かせるまでになるんですが、あえなく敗血症で亡くなられました。合掌)。とにかくアメリカンヒーローの元祖的な主人公の映画の焼き増し版である。今回は現代風に、SNSなんかで非難されてしょげてしまったりするヒーローになっている。でも何と言ってもスーパーマンの弱点は、人を殺さないという軟弱性にあって、今回のように頭のいい地球人の人間が敵だということで、自分で何度もピンチを招いてしまっている。そういうところはホントに馬鹿らしい設定であるし、これだけのことがあれば、人が自然に死にますって。

 という事なんだが、預かっているというやんちゃな犬がいて、これが激しく暴れたり助けてくれたりする。大部分の動きはCGなんだろうけど、この犬の役目も小さくない。また今回は、いつもは敵の連中が仲間として活躍してくれているおかげで、なんとかピンチを切り抜けることになってもいる。スーパーマンは孤高のヒーローではなくなっているようだ。さらに設定として国家的な侵略事件も扱われていて、これはウクライナの事なのか中東の事なのか、それらをスーパーマンで何とかしたい意図も感じられる。トランプでは無理な問題そうだしね。

 恋愛もあるが、恋人は同僚記者でスーパーマンには批判的なことしか言えない(でも助けてはくれるが)。南極の本拠地も荒らされるし、地球人に天才がいると、スーパーマンのような超人でも封じ込めることが可能になるようだ。さらに政府とも結託しているし、そのあたりはバットマンの苦悩的な背景と、なんとなく似ている。要するにごった煮である。しかし、そこにはやはり現代的な新しさのようなものがあって、しょっちゅうものすごいピンチに陥って、体中に傷を負って死にそうになるが、復活する。太陽に光を浴びさえすれば直るので、羨ましい体質である。

 新しいスーパーマンはあんがいに良いよ、という噂を聞いたので観たのだが、はっきり言うと、かなり軽くはあるな、という印象である。それも悪くは無いということかもしれないが、もう少し精神的に強くないと……。さらに機転が利かないと、人間的(クリプトン星人的にも)に問題があるんじゃなかろうか。他の人は滅びたわけだし、生き残りとして頑張って欲しいものである。